ユーレイルパス適応国の鉄道割引

移動・交通

フランス

フランスは鉄道料金が高いので、フランスを中心に周遊するのであれば、各パスでも元を取りやすい国の一つ。
しかし、25歳以上ならば、早割りを利用した方が安い可能性はある。
また、25歳以下であれば、年齢を証明するものがあれば自動で割引されるし、CARTE12/25を利用すればパスより安くなる可能性は十分にある。

フランス国鉄(SNCF)

イSNCFは、遅延や急な運休も少なく、計画を立てやすい。
時間や料金を調べるには、SNCFのサイトに出発地・目的地・日時を入力すると、時間帯ごとに複数表示されます。

フランス国鉄(SNCF)のサイト画面を使って、検索方法・申し込み方法を詳しく説明しています。
SNCFサイトマニュアル

現地の割引

  • 早割り PREM’S
    paris → renne(モンサンミッシェル最寄駅) 25ユーロ
    paris → nice(1等)  55ユーロ
  • 直前割り
    paris → marseille 37ユーロ
    paris → bordeaux 31ユーロ
  • デクーヴェルトDecouverte
    旅客カレンダーで青の時間帯(駅で確認)に出発する列車が25%OFF.。
  • 2人旅割引Decouverte a Deux
    2~9人で同じ行程を往復する場合に割引になる。
  • 往復割引Decouverte Sejour
    最低200km以上往復し、かつ滞在が土曜の夜から日曜を含む場合有効。
  • 青少年割引Decouverte 12-25
    12~25歳の若者のための割引。年齢を伝える(入力する)だけで、自動的に割引になる(割引にならない時間・路線もある)。
  • 青少年割引カードCARTE 12/25
    12~25歳の若者のための割引カード。最低25%、最高50%の運賃が必ず割引されるカード。
    2006年10月現在、49ユーロで1年間有効。

ドイツ

ユーレイルパス・ドイツパスは、国内の高速列車 IC・ICE(ICE-Sprinter除く)に使えるので、旅程によっては元を取りやすい国の一つ。
しかも、ライン川の観光船が無料、ロマンティック街道・古城街道のヨーロッパバスが割引になるなど使い勝手も良い。
しかし、ドイツ国鉄(DB)は、様々なキャンペーンや割引をやっているので、個人手配(バラ買い)の方が安い場合もある。

ドイツ国鉄(DB)

DBのサイトはとても使えます。
ドイツ国内であれば時間・料金・経路が表示されるし、ドイツ国外でも料金以外が表示されるので、トーマスクック時刻表よりも便利です。
また、駅構内に多数設置されている自動券売機の使用方法も簡単です。切符の購入だけではなく、列車の時刻・乗り換えを調べるのにも便利。
DBでは様々なキャンペーンや割引をやっているし、Bahn Cardや地域チケットもお得なのでチェックしましょう。
※DBは列車の遅れが多いです。IC・ICEはしょっちゅう遅れます。乗り換え時間は余裕を持つように計画しましょう。

現地の割引

  • バーンカードBahn Card
    1年間有効の割引カードで、バーンカード100(100%off)・50(50%off)・25(25%off)がある。大きな駅窓口で申し込め、写真が必要。
    【料金】
    バーンカード50:2等€200、1等€400
    バーンカード25:2等€50、1等€100
    ※60歳以上や26歳以下の学生(学生証要)は半額。
  • 地域限定チケット
    該当する州内の、追加料金のいらない列車(RB、RE、IRE、Sバーン)の2等が乗り放題のチケット(値段は25ユーロ前後)。
    特に、あの広いバイエルン州のBayeren-Ticketは使い勝手が良く人気が高い。
    地域パス共通で、1枚で同行する5人まで利用が可能(Bayeren-single-ticketは1人用)。平日午前9時から翌日午前3時まで有効だが、州によって異なるので注意。
    他の割引との併用はできない。
    地域限定チケット(DBのページ) http://www.bahn.de/d_regional/view/bundesweit/info/index.shtml
  • シュパープライスSparpreis
    乗車日の3日前までに購入すると割引になる往復乗車券で、シュパープライス25は普通運賃の25%割引、シュパープライス50(週末利用限定)は50%割引になる。週末利用とは、行きは自由だが土曜の夜を経た後の日曜に帰るという利用曜日の指定がある。
  • サーフアンドレイルSurf&Rail
    乗車日の前週の土曜日10時に発表・発売される、ネット限定の割引チケット。通常の半額程度の金額でICEにも乗車できる。出発地・目的地が、その週のSurf&Railにあれば利用しない手はない。
  • 同行者割引Mitfahrer-Rabatt
    同行者が4人目まで、普通運賃が半額になる。上記割引と併用可。
  • 週末割引切符Schones-Wochenende-Ticket
    土曜から月曜の深夜3時まで使用可能で、1日につき1枚30ユーロで最大5人まで同行できる。ドイツ全国(チェコの一部)のDB全線にて、追加料金のいらない列車(RB、RE、IRE、Sバーン)の2等が乗り放題。特急(ICE/IC/EC)には乗車できず、他の割引との併用はできない。

スイス

スイスは物価が高いが鉄道運賃も高いので、各パスでも元を取れやすい国の一つ。
だが、ユーレイルパスは氷河急行(一部)・ユングフラウヨッホ登山鉄道・ツェルマットのゴルナーグラード行きの登山鉄道などには使用できず(割引にはなる)、肝心なところで役にたたない。
スイスでは、下記Half-Fare-Cardやスイスカードの方がお得な場合も多い。

スイス国鉄(SBB)

スイスの鉄道は世界で最も正確と評されているので、乗り換えありの計画等が立てやすい。
また、ヨーロッパ各国で行われている鉄道サービスの一つに、バゲージシステムがある。
これは、駅で預けた荷物を目的の駅まで運び保管しておいてくれるサービス(有料)。
スイスの場合はライゼゲペックと言い、鉄道だけでなく各地を走る路線バスもサービス範囲に含まれているのが特徴。
例えば、ジュネーブ → ベルン経由 → インターラケン と行く時に、重い荷物はジュネーブからインターラケンまで運んでもらえば、身軽になってベルンの観光もできるので、ベルン駅のコインロッカーに預けるよりも良いだろう。
利用する際には、荷物の引き取り時間を確認しましょう。

現地の割引

  • 半額カードHalf-Fare-Card
    スイス国鉄全線・ほとんどの私鉄・登山鉄道・湖船の1・2等の片道・往復が半額になるカード(証明証)。1ヶ月有効でSF99。
  • スイスカードSwiss Card
    上記「半額カード」の機能に、スイストランスファーチケット(スイス国内の空港または国境駅~目的地間の移動が2回まで無料)の特典がついているカード。1ヶ月有効。
  • リージョナル・パスRegional Pass
    地域別の周遊券。料金は地域によって異なる(SF90~SF280)。

イタリア

イタリアは鉄道運賃が安いので、各パスでは元を取りにくい。
個人手配(バラ買い)がおすすめ。
ただし、人気観光都市が多く、ピークシーズンには駅窓口は長蛇の列が当たり前。切符は、混んでいない小さな駅等で購入するようにしよう。

イタリア国鉄(TRENITALIA/fs線)

TRENITALIAは、ストや遅延が非常に多いです。乗り換えの時間は余裕を持つように計画しましょう。
ストは突然はやりません。事前に告知されるので、イタリア運輸省のウェブサイトで調べることができます。
http://www.infrastrutturetrasporti.it/page/standard/site.php?p=scioperi&PHPSESSID=782b9cf01df5057fd6ae6c6e12fefad3
また、列車が発車する直前に荷物置き場から荷物を持ち逃げする輩、タクシーを降りると勝手に荷物を列車まで運びチップを請求する輩、お釣りをごまかす鉄道職員、スリ、引ったくり、置き引き等の犯罪が横行しています。十分に注意しましょう。

現地の割引

  • Amica 20%割引
    イタリアを個人旅行するにあたり、最もお世話になる割引でしょう。
    誰でも、何も持ってなくても、中・長距離のすべての列車が20%オフで購入できます。
    Amica対象の座席は、各列車ごとに数量限定早めに予約しましょう。、条件は10ユーロ以上の区間で、乗車する列車の前日夜12時までに購入する必要があります。
    もちろんインターネットからでもOK。ネットでの購入方法
  • Promotionsチケット
    イタリア国鉄(TRENITARIA)のサイトにある、「Promotions」をチェックしましょう。
    いろいろお得な情報が満載ですが、中でも「Smart Plice」は必見です。
    ニースまで15ユーロ、パリまで25ユーロ、ミュンヘンまで29ユーロ、スイまで19ユーロ等、破格の格安チケットが目白押しだ。
    ただし、数には限りがあるのでお早めに。
  • 割引カード
    Carta Amicotreno : fs全線が10~50%割引になるカード。有効期間1年。
    Carta Verde : 12~26歳の若者対象。fs全線が15%割引になるカード。有効期間1年。
    Carta d’Argente : 60歳以上が対象。fs全線が15%割引になるカード。有効期間1年。
  • 格安チケットサイト
    http://www.trenok.com/
    イタリア国内列車チケットの格安サイトです。

スペイン

スペインは鉄道料金が安いので、各パスでは元を取りにくい。
しかも、パス保持者もAVEは追加料金が必要なので、あまりお得感はない。
なにより、スペイン南部はバス網が発達しており、バスの方が早くて安くて便利。

スペイン国鉄(RENFE)

以前に比べると、運行はだいぶ正確になった気がします。
バス移動の方が多いので、あまりRENFEは使わないと思いますが、その中でも使う可能性が一番高いのはスペイン国鉄が誇る新幹線AVEだろう。しかし、テロにあったせいか、荷物検査・金属検査等は空港並みの厳しさ。チェックインは早めに行こう。

現地の割引

長距離、AVEは60日以内の往復で20%、短距離は14日以内の往復で10%、AVEには当日往復で25%割引。

ポルトガル

ポルトガルは鉄道料金が安いので、各パスポルト(北部の主要都市)からリスボンを経由してファーロ(最南端の都市)まで、列車で移動しても8~9時間程度。
鉄道よりもバスの方が便も多く便利。

ポルトガル国鉄(CP)

以前に比べると運行はだいぶ正確になった気がしますが、まだまだ遅れることは多い。

オランダ

オランダを含むベネルクス3国(オランダ・ベルギー・ルクセンブルク)だけを周るのであれば、ユーレイルパスではほとんど元を取れない。

オランダ国鉄(NS)

NSは、運行本数も多く、時間もかなり正確です。

現地の割引

  • 1日券Dagkaart
    NS全線、1日乗り放題の切符。1等63.70ユーロ、2等39.80ユーロ。
  • 季節限定1日券
    春や夏に、ある一定期間の1日間、NS全線(1等)乗り放題の切符。

ベルギー

オランダを含むベネルクス3国(オランダ・ベルギー・ルクセンブルク)だけを周るのであれば、ユーレイルパスではほとんど元を取れない。

ベルギー国鉄(SNCB)

首都ブリュッセルを中心に、各地方へ路線が延びている。
北部に比べ、南部はやや路線が少なく、便数も多くはない。
SNCBでは様々な割引カードやパスがあるので、現地駅窓口や i で聞いてみよう。

現地の割引

  • ゴー・パスGo Pass
    10回分乗車できるパス(43ユーロ)で、対象者は16~25歳。
    何人かで一つのパスを使うことができる。使い切れなくても1年間有効なので安心。
  • 週末割引Billet Week-End
    金曜の朝から日曜の夜に出かけて、土曜の朝から月曜の夜に戻ってくる、週末往復割引切符。
    割引率は1人40%、2人目以降(最大6名)60%割引になる。
    ブリュッセルからブルージュへ観光に行く際には、できるだけ週末の日程にしよう。
    ちなみに、ロビンが2006年11月に使った時は、ブリュッセル⇔ブルージュが往復7ユーロ、ブリュッセル⇔ルクセンブルクが往復35.8ユーロでした。
  • 半額カードCarte 50
    SNCBの切符が半額で買えるカード。1年間有効。
    ブリュッセルに長期滞在しないと元は絶対取れない。
  • レイル・パスRail Pass
    1年間に10回乗車できるパス。1等100ユーロ、2等65ユーロ。

オーストリア

オーストリアの鉄道料金は高くはないので、現地割引を利用した方が各パスよりお得な場合が多い。
バス網も発達しており、近・中距離ならバスの方が早くて安い。

  • フォアタイルスカードVorteils Card
    記名式で、国鉄・私鉄の運賃が半額になる割引証。1年間有効で99.90ユーロ。駅の窓口で申し込みでき、身分証明証・写真が必要。
  • グループチケットGruppen-Ticket
    6人以上で同一旅行をする場合に適用される。
  • Spar Schiene
    国際線の割引チケット。
    列車は指定され座席に限りはあるが、19ユーロ~29ユーロという値段は魅力的。
    オーストリアから、ドイツ・イタリア・スイス・フランス・ポーランド・クロアチア・スロヴェニア・クロアチア・スロヴァキアへの移動を考え中の人は一考の価値あり。
    例)Wien(Vienna)-Budapest 19ユーロ
    Wien(Vienna)-Berlin・Parisの寝台列車 29ユーロ

ハンガリー

ハンガリーの鉄道料金は高くはないので、現地割引を利用した方が各パスよりお得な場合が多い。

ハンガリー国鉄(MAV)

それほど遅れたり、運休になったりは少ない。
ブダペストを中心に放射線状に鉄道網が整備されており、地方都市間の移動には時間がかかる。
ICとECは座席予約が必要。

ギリシャ

鉄道・バス・フェリー・飛行機と、様々な交通機関を利用することになるだろうから、各パスで元を取るのはかなり難しい。
ギリシャはイタリアよりも時間にルーズ。30分~1時間の遅れは当たり前。余裕を持った計画にしよう。
だから、陸路の移動で一番オススメなのがレンタカー。特に旅行期間が限られていて、短い時間でいくつもの観光地を訪れたいという人はレンタカーの利用を検討しよう。
次にオススメなのがバス。国内をくまなく網羅しており便利だが、みんな利用するので非常に混んでいる。しかも遅れる。
詳しくは「バス・レンタカー」

ギリシャ国鉄(OSE)

ギリシャは鉄道が発達した国とは言いがたい。さらに、鉄道は観光地とされる所はあまり通らず、観光客にとって利用価値の高いものではない。しかも遅れる・・・。

デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フィンランド

北欧は物価が高いので、各パスでも元は取りやすい。
列車でスカンジナビアを周遊したいという方には、「スカンレイルパス」がおすすめ。
交通費を抑えたい人はバスが良いでしょう。
詳しくは「バス・レンタカー」
北欧に関する情報は、 スカンンジナビア政府観光局 がオススメです。

デンマーク国鉄(DSB)

鉄道網が発達しており、列車の旅は便利。

現地の割引

  • 割引運賃
    月~木・土曜の13ゾーン以上(約100km)で、16時~翌4時に利用した場合は約20%の割引。

スウェーデン国鉄(SJ)

南部は路線網が発達しているが、北部は少ない。
バスと列車を上手く使い分けよう。

現地の割引

  • オフピーク割引
    月~木曜の10時~14時・19時以降、金・日曜の午前中、土曜日の終日は、5~20%の割引。
  • 早割りチケットJust Nu
    乗車日より購入が事前であればるほど割引率も上がり安くなる。割引率は最大50%。2等のみ。
  • その他
    16歳以下の子供や26歳以下のユースなど各種割引がある。

ノルウェー国鉄(NSB)

首都オスロを中心に放射線状に鉄道網が整備されており、地方都市間の移動には時間がかかる。南北に長い国なので、南のオスロから北のトロムソへ行くなどの長距離移動には格安航空が便利。また、料金の安いバスも要比較。
詳しくは「格安航空」
詳しくは「バス・レンタカー」

現地の割引

  • ミニプリースMinipris
    時刻表にグリーン印が付いている列車には、シニア・学生割引が適用され、40%の割引。

フィンランド国鉄(VR)

国内に広い路線網を持っている。また、バス路線も非常に発達している。鉄道・バス・格安航空を上手く使いこなそう。
詳しくは「格安航空」
詳しくは「バス・レンタカー」

現地の割引

  • 往復割引
    往復で購入すると運賃が5%割引。
  • グループ割引
    3人以上のグループに適応される。