<イギリス>大英博物館で中国の兵士人形にマスク

大英博物館で開催中の「中国最初の皇帝と兵馬俑(へいばよう)」展で14日、地球温暖化につながる温室効果ガスの最大排出国とされる中国に抗議して、49歳の父親が兵士の素焼き人形2体にマスクをかぶせる“事件”があった。

同展では兵馬俑が間近で見学できるよう展示されているが、娘2人を連れたこの父親は柵を乗り越え、「二酸化炭素(CO2)排出 汚染源」と書いたマスクを兵士人形にかけた。父親は警備員に引きずり出され、終生、同博物館への立ち入りを禁じられた。展示品に損傷はなかった。

父親は夕刊紙イブニング・スタンダードなどに「世界の中でも特に中国の地球温暖化対策が遅れていることを訴えたかった」と話している。

オランダの研究機関「オランダ環境評価機関」は6月、昨年の中国のCO2排出量が初めて米国を抜き、世界一になったとの推計を発表している。同展は来年4月6日まで。事件をきっかけに警備は強化された。

10月16日9時32分配信 産経新聞

ちなみに、去年は中国の兵馬俑坑で珍事件があった。当時のニュースは↓

西安の世界遺産、兵馬俑坑で16日午後2時頃、自前の兵馬俑の服を着たドイツ人男性観光客が1号坑内に入り込んだ。幸いにも文化財に被害はなかった。「華商報」が伝えた。秦始皇陵兵馬俑博物館がオープンして27年、観光客が坑内に入り込んだのは初めて。

男性は1週間かけて兵馬俑の服を作り、杭州から西安を訪れた。服を着替えて、監視員の目を盗み、柵を乗り越えて坑内に侵入したという。近くの兵馬俑をまねて立ち、職員や通訳が説得しても、動こうともせず声も発しなかった。最終的に保安員によって坑外に連れ出された。

男性の名はパブロ(26歳)。ドイツ・シュトゥットガルトからの留学生で、現在杭州の某学院で芸術を専攻している。彼は自分の行動を反省しており「坑内に入ったのは、あくまでも兵馬俑が好きだという思いからであり、決して危害を加えるつもりはなかったことを信じてほしい」と釈明した。文化財に被害がなかったこともあり、現地警察と博物館から厳重注意を受けた後、杭州に帰された。(編集IA)

少し色の濃いのがパブロ扮する兵馬俑

少し色の濃いのがパブロ扮する兵馬俑

保安員に連れ出されるパブロ

保安員に連れ出されるパブロ

「人民網日本語版」2006年9月18日