11月12日10時15分配信 毎日新聞
【ローマ海保真人】イタリア中部アレッツォで11日、同国サッカー1部リーグ(セリエA)のサポーター同士が口論となり、駆け付けた警官が威嚇発砲したところ、男性ファンの1人が銃弾を受け、死亡した。この影響でセリエAの3試合が延期となり、ローマでファンが警察詰め所を襲撃するなど国内各所で暴動が起きた。
アレッツォでは高速道路のサービスエリアで人気チーム・ラツィオとユベントスのサポーターが移動中に鉢合わせとなった。地元警察の発表によると、乱闘騒ぎを防ごうとした警官が発砲した銃弾2発のうち1発が、車の中にいたラツィオ・ファンの男性ディスクジョッキー(26)の首に命中した。警察当局者は「悲劇的な過ち」と誤射を認めている。
ミラノで予定されたラツィオ対インテルの試合は即刻、中止・延期となったが、ラツィオ・ファンはミラノの警察署に投石した。ローマで同日夜予定されたローマ・カリャリ戦も延期となり、怒ったローマ・ファンら約200人が競技場近くの警察詰め所に投石、駐車中の車に放火し、警官隊と衝突した。ANSA通信によると、警官ら約10人が負傷した。